農村文化ゼミナールの歩み

平成2年(1990年) 8月4日(土)
米沢市六郷公民館ああああああ
第3回 置賜農村文化ゼミナール
   テーマ「米・その歴史と展望」(米の文化史・パートU)
                            主催  財団法人農村文化研究所 
                            共催  米沢市・米沢市教育委員会・六郷公民館

基調講演 「稲作・その歴史と展望」
佐野 賢治氏 (筑波大学助教授)
シンポジウム 「米を炊く」
コーディネーター 遠藤 宏三氏 (置賜農村文化研究所理事)
パネラー 高橋 義郎氏 (川西町文化財保1隻協会事務局長・一献酒造社長)
菊池 良一氏 (共生塾・上和田有機米生産組合長)
五十嵐しゑ氏 (青葉会会長・六郷在住)
大木  拓氏 (「籍田米」会員・元米沢市農協青年部委員長)
佐野 賢治氏
武田  正氏 (筑波大学助教授)
星  寛治氏 (実践家・詩人)
後藤 幸平氏 (マルシチ米穀杜長)
提 言  @「美し国その後」 後藤 幸平氏
(講話) A「有機農業の未来」 星  寛治氏
     B「米と置賜の民俗」 武田  正氏


置賜に生活する人々にとって、ゆたかな白然に恵まれた置賜の風土は、また民俗文化の宝庫でもあります。「米」を主体にして、地域の大地に私達の祖先が築いて来た生産生活の技術は、大きく変貌する杜会の中にあっても、やはり未来への指標として私達の生き方に影響を与えています。
昭和44年ごろから、毎年夏、鬼面川のほとり、農村文化研究所におとずれた束京教育大学の学生諸氏を中心に、いつしかささやかな集いがもたれるようになりました。民俗学を中心にしたその集まりは、戦後長野安曇野で始められた「野の教育」にならったようなものでしたが、その集まりの主体となった諸氏は、学生の頃にはネッキ立てや稗抜きで汗を流した懐かしい顔触れです。そうした方々は今や筑波大学をはじめ、国立各博物館やその他において、日本を代表する研究機関の中堅として活躍中であります。今でも諸氏は、真夏の声を聞くとかならずこの置賜を訪れられ、昔のように河畔の農村文化研究所に宿をとって、置賜の各地を踏査しておられます。
この集いが噂を呼んで白然にひろまり、置賜全体でやろう、一流の研究者との交歓を通じて、この地域に生きることの素晴らしさを確かめあおう、ということで、第ユ回は川西町あげての歓迎を頂き『祭り』を、第2回は昨年高畠町で、有機農業の実践者を主にして『米の文化史』をテ」マに開催しました。どちらの会も町長さんが自ら挨拶をされ、参加者200名ちかい素晴らしい会になりました。
本年はこの集まりを、発祥の地米沢市六郷で行うことになりました。そのテーマも昨年の成果を更に深めようと・『米』をとりあげました。昨今、米をめぐる情勢はご存じの通りのものですが、米だけではやって行けない、といいながら、それでも米は日本農業の・いや民族の核として将来もその地位を失うことはないでしょう。『米」を民俗学から、そして生産現場から、そして販売の第一線からの基調講演を主にして縦横に炊き上げてみようではありませんか。あなたと、あなたのグループをはじめ、多くの方々のご参会をお待ち致します。

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