農村文化ゼミナールの歩み

平成7(1995)年 8月5日(土)
六郷コミュニテイセンター


第8回 置賜農村文化ゼミナール
      テーマ「民間信仰の世界」
                   主催  財団法人農村文化研究所
                   後援  米沢市・米沢市教育委貝会・JA山形おきたま・六郷コミュニティセンター

基調講演 「白然・神・人一山岳信仰と行屋一」
佐野 賢治氏 (筑波大学助教授)
シンポジウム 「心と土を耕す〜民間信仰の世界〜」
コーディネーター 武田  正氏 (山形大学女子短期大学教授)
パネラー 菊地 健策氏 (福島県立博物館学芸員)
奥村 幸雄氏 (米沢女子短期大学講師)
星  寛治氏 (高畠町教育委員会委員長)
井上 俊雄氏 (飯豊町森林組合長)
角屋由美子氏 (米沢市立上杉博物館学芸員)
後藤治兵衛氏 (お行屋体験者)
コメンテーター 佐野 賢治氏
アトラクション 六郷町大正琴愛好会公演

急速に変貌する農村杜会にあって、都市と農村の交流や農村文化への理解と振興を図る目的で開催されるゼミナールも、戦後50年の今年で、第8回目を迎えようとしております。
ふりかえってみますと、昭和44年頃から、毎年夏、鬼面川のほとり、農村文化研究所を訪れた東京教育大学の学生諸氏を中心に、いつしかささやかな集まりがもたれるようになりました。「民具の収集や整理」「農作業体験」、「置賜各地のお行屋や民俗調査」などの合間に、地域の方々と緑陰講座と称した勉強会や成果の反省会が開催されました。
この評判がよく、やがて置賜全体で取り組もうと言うことになって、その名も「農村文化ゼミナール」として、第1回は川西町において「祭り」を、ついで置賜各市町でそれぞれのテーマをえらんで開催され、参会者に大きな感銘を与えて今日に至っております。
発足当時の学生諸氏も、いまや筑波大学佐野賢治先生をはじめ、国立各博物館やその他日本を代表する研究機関の枢要な立場で活躍しておられるようになりました。そしてその先生方は、若き日を過ごされた六郷河畔への思い入れもあつく、著書や著述の中で置賜をたびたび紹介しておられます。本年はこの集まりが、発祥の地六郷の新装になったコミュニティーセンターの絶大なご協力を得て開催される運びとなりました。おりもおり、郷土置賜が全国に誇る文化財「お行屋」(農村文化研究所所蔵・米沢市指定文化財)を国指定重要民俗資料にしようと行政の応援を受け調査・資料整備に着手しております。
いま、オウムなど宗教活動のありさまが日本人の頭上に重くのしかかるとき、本ゼミナールの開催は、生命を大事に自然との共存を願った先祖の暮らしや智恵に学ぶ、誠に時宜を得たものと思われます。お盆前のひととき、私たちの心の底に沈潜している懐かしい世界へ思いを馳せて見ようではありませんか
あなたと、あなたのグループをはじめ、多くのかたがたのご参会をお待ち申し上げます。

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