農村文化ゼミナールの歩み

平成8(1996)年8月3日(土)
おぐに開発総合センター


 第9回 置賜農村文化ゼミナール
      テーマ「森と人の民俗〜森と人の関わりから、現代文化を問う〜」
                     主催  財団法人農村文化研究所・飯豊町 
                     後援  小国町・小国町教育委員会・JA山形おきたま・小国町森林組合

基調講演 「森林文化と日本人」
佐野 賢治氏 (筑波大学助教授)
シンポジウム 「山村問題・現代利用・木の昔話他」
コーディネーター 武田  正氏 (山形女子短期大学教授)
パネラー 湯川 洋司氏 (山口大学助教授)
奥村 幸雄氏 (米沢女子短期大学講師)
井上 俊雄氏 (飯豊町森林組合長)
山口 英彦氏 (小国町森林組合常務理事)

戦後、日本杜会の急激な変貌の中、見過ごされ・忘れさられたかに見える農山村の生活と習俗。今、21世紀を目の前にひかえ、新しい価値観による人問生活の場である地域社会のあり方が改めて問い直されております。
今から25年前、米沢市六郷地区から始まった農村文化と歴史を学ぶ研究会の活動は、置賜地区全体に活動の輪が広がり、昭和63年第1回ゼミナールを開催して以来今年で9回目を迎えました。その問、置賜地区の各市町を会場に、それぞれ地域こ根さしたテーマと課題を持ってゼミナールを開催し、内外の高い評価を得てきたところであります。
近年、青森県三内丸山遺跡の縄文時代の大集落跡の発見など、東北地方の歴史が注目を集めております。雪深く未開の地として長く軽視されがちであった「道の奥」が、実は、日本文化の発祥の地ではなかったのか、そんな思いが脳裏をよぎります。ぶなに代表される広葉樹林帯の山なみが生み出す豊かな森の恵みが人類の黎明期の文化を育んできたといっても過言ではありません。このような中、第9回を迎えた本ゼミナールが森と人、森と文化のあり方を現代的な新たな視点でとらえ直し、これからの新しい文化と町づくりを試みようとしている白い森の国小国町で開催される意義は大きい。
厳しい自然条件を克服し、白ら生きるために蓄積してきた先人達の知恵と技を、今ここに改めて問い直し、現代社会にどう蘇生させていくのか。本ゼミナールの開催を機にみなさんとともに考えてみようではありませんか。

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