農村文化ゼミナール 職人がモノ作り語る 米沢で開催 /山形

農村文化ゼミナール 職人がモノ作り語る 米沢で開催 /山形

米沢市の民具・民芸を語り合う「第29回農村文化ゼミナール」が、同市「伝国の杜」で開かれた。テーマは「“モノ”語り−米沢の手仕事」で、焼きもの、染めもの、笹野一刀彫などの職人6人が、それぞれの世界の奥深さを語り、約70人が熱心に耳を傾けた。

公益財団法人「農村文化研究所」が主催した。米沢焼を手がける水野哲さん(67)は、山口県萩市の窯場を見学した体験が焼きものを志すきっかけになったという。「名もない生活雑器が好きで、真っ白い器をぜひ作りたい」と語った。今後について「小学生にろくろを使った体験学習を行って陶芸の面白さを伝えたい」と話した。

同研究所長の佐野賢治・神奈川大教授は、全ての物に魂が宿ると信じてきた日本文化の特徴を紹介。「民衆を発見し、美と生活を結びつけたのが民具・民芸」と解説した。【佐藤良一】

毎日新聞2016年8月17日 地方版

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