【特別展】『ひろはたの土人形展 2017』

約2年間の広幡地域の調査によって解明された成果とともに、公益財団法人農村文化研究所に寄贈された土人形を期間限定で公開します。土を焼成して作られる土人形は、作成技術だけでなく、購入した人びとの文化も形成してきました。

その一つひとつに、思い出や思い入れがあるかと思います。その役目を終えた広幡の土人形が農村文化研究所に所蔵されています。小菅人形、成島人形などの土人形をはじめ、関連資料を展示します。

この土でできた人形は、広幡ではひな祭りの時期に限定で飾られてきました。近江商人が紅花交易で持ってきたといわれる京雛や、関東雛などのいわゆるひな人形とは違い、土で作られ彩色されています。

米沢には相良人形という非常に芸術性の高い土人形の伝統工芸品があります。現在も八代目に受け継がれています。これらも飾られている場合がありますが、ほとんどが相良人形ではありませんでした。詳しく調べていくと、広幡で作られた小菅人形、成島人形が含まれていることがわかりました。また、射的の景品やお土産などで買ってきたと思われる人形もあります。

このように様々な人形を飾るのですが、広幡のひな祭りは土で作った人形をひな人形の代用として使用したことが発端と考えられます。これまで総数2,018体(51軒)の調査を実施しました。原則として広幡地区内の土人形で、かつ、ひな祭りに飾るものを悉皆調査し郷土の土人形の性質や願いを物質文化研究の一つとして実践しています。

今回はその成果を『ナセBA よねざわ市民ギャラリー 第6展示室』、ギャラリーのいちばん奥で公開します。この期間山形では雛街道や雛回廊というイベントがありますがこれらの情報には載せていない非常に貴重な展示です。ぜひ足をお運び下さい。

また、3月3日には置賜民俗資料館の学芸員が終日滞在しますので、ご質問がある方は3月3日のご来場をお願い致します。

 

ひろはたの土人形展2017

特別展『ひろはたの土人形展 2017』

2017年2月28日(火)~3月5日(日)10:00~18:00

場所:ナセBA よねざわ市民ギャラリー 第6展示室

入場料:無料

主催:広幡コミュニティセンター 共催:(公財)農村文化研究所、広幡土人形調査研究会